院長

2019.11.21更新

中日新聞に掲載されたものです。

Q.50歳の男性です。最近、暗い部屋に入った時や、運転中にトンネルに入った時に見にくくて危ないと思ったことがあります。「とりめ」でしょうか?

A.「とりめ」と呼ばれる夜盲症は、暗い場所で視力が著しく低下し、見えなくなる病気の総称です。夜盲症は、先天性(生まれつき)と後天性(成長段階、もしくは大人になってから発症するもの)に分類されます。

先天性には網膜色素変性症などが、後天性にはビタミンA欠乏などがあります。網膜色素変性症は遺伝することがあり、内服薬やサングラスで進行を予防します。徐々に進行するタイプが多く、有効な治療法がないため、厚労省から難病に指定されています。

ビタミンA欠乏は現在の日本ではほとんど見られなくなりましたが、偏食や腸の病気などで起こることもあり、ビタミンAを補って治療します。

質問者は最近、暗い場所で多少見にくくなった様子なので、白内障の初期などによる症状とも考えられます。まずは眼科専門医を受診してください。場合によっては大きな病気での詳しい検査や治療が必要になるかもしれません。

投稿者: 山﨑眼科

2019.11.14更新

2019.10.17付の中日新聞に掲載されたものです。

Q.最近ものが見にくくなったので、眼科に行ったら、遠視・老眼と診断されました。治るのでしょうか?

A.年齢とともに、近くの文字などが見にくくなる現象を老視(老眼)と呼びます。

これは眼球の中でレンズの役割をしている水晶体が、加齢と共に硬くなり、自動的にピントを合わせる機能が低下するために起こります。

40代半ばから老眼を感じはじめ、50歳前後から老眼鏡を使用する人が多い印象です。硬くなった水晶体を再び柔らかくすることは困難で、サプリメントなどによる老眼改善の大きな効果は期待できません。近くと遠くを交互に見つめて、ピント合わせに関係する毛様体筋の機能を維持するストレッチ運動も、老眼を遅らせることが出来るかもしれませんが限界があります。

軽い近視があると老眼で不便になる年齢が遅れる傾向はあります。適切なメガネを作って生活で不自由が出ないように対応することが、現実的であると考えます。メガネをかけても見にくい場合は、白内障などの眼科疾患が隠れている可能性があるので、眼科での相談をおすすめします。

投稿者: 山﨑眼科

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