診療内容

ドライアイ

・ドライアイについて
近年スマートフォン・パソコン・ゲームの普及により、ドライアイは性別・年齢問わず、多くの方が悩んでいる病気です。目の表面は「涙」と「粘膜」で守られていますが、涙の量が少なくなり目の表面が荒れた状態になるとドライアイになります。

・ドライアイの原因
①スマートフォン・パソコンの使用 ②エアコンが効いた部屋 ③コンタクトレンズ ④加齢 ⑤涙の量や質に影響する病気などがあります。

・ドライアイの症状
①ゴロゴロする ②痛い ③目を開けているのが辛い ④見えにくい ⑤かすむ ⑥まぶしいなどの症状が出ます。

・ドライアイの治療と予防
近くのものを見る(スマートフォン・パソコン・ゲームなど)時間が長いと、まばたきをする回数が減ってしまいます。適度に目を休める・まばたきを意識しておこなうことが大切です。またドライアイ用の目薬を使って涙の成分を補充・目の表面を保護する治療を進めていきます。目が乾いているからといって、水道水で目を潤したり、洗ったりはしないでください。水道水には塩素が入っているため、目の表面が荒れてしまうため逆効果になってしまいます。 

 

飛蚊症

・飛蚊症について
明るい所や白い壁、青空を見たときに、目の前に虫や糸くずなどが飛んでいるように見えるのが飛蚊症です。視線を動かしても一緒に移動しているように感じ、まばたきや目をこすっても消えません。目の中の大部分は硝子体(しょうしたい)と呼ばれるゼリー状の透明な物質があるのですが、何らかの原因で濁りが生じると飛蚊症状が出ます。ただし暗い部屋や慣れてしまうと気にならなくなります。

・飛蚊症の原因
①加齢 ②近視が強い ③網膜裂孔・網膜剥離 ④硝子体出血などがあります。

・飛蚊症に気づいたら
ほとんどの場合は年齢によるもので心配はありませんが、一部で網膜剥離や硝子体出血など一刻を争う病気の前兆として現れることがあります。飛蚊症を感じたら早めに眼科に受診しましょう。特に急激に飛蚊症の数が増えたり、形が変わってきたり、視力が落ちてきている場合は早急に眼科に受診してください。

緑内障

・緑内障について
緑内障とは目に入った情報を脳に伝える視神経が障害を受けて、視野が欠けていく病気です。緑内障は日本人の失明原因第1位です。現在の医療では一度失った視野を元に戻すことは出来ません。そのため緑内障は「早期発見・適切な治療」がとても重要になります。ただ厄介なことに自覚症状がほとんどないため、自分で気づくことが難しい病気なのです。日本人の40歳以上の人口のうち、20人に1人が緑内障患者であるとされています。

・緑内障になりやすい条件
①眼圧(目の中の圧力)が高い ②40歳以上 ③近視・遠視がある ④血縁者に緑内障の人がいるなどです。

・緑内障の診断に必要な検査
①眼圧検査 ②視力検査 ③視野検査 ④眼底検査 ⑤光干渉断層写真検査 ⑥隅角検査などがあります。当院では医師の指示の元、最新の検査機器を使用して緑内障の早期発見・定期的な進行状態の確認をしています。

・緑内障の治療
最も大切なのは「眼圧を下げる」ことです。緑内障のタイプで治療方法も異なるのですが、最も多いのは点眼薬による薬物治療です。点眼薬も種類があるため、定期的に検査・診察で確認していきながら、必要に応じて種類を選択していきます。また点眼薬による副作用や目以外の持病でも副作用があるため、慎重に点眼薬を選択していきます。

・日常生活で気をつけること
①一度に多量の水分(500ml以上)を摂取しない ②うつむき姿勢を長く維持しない ③アルコール・タバコの量を控えるなどがあります。

最も大切なのは「早期発見・適切な治療」です。早期発見ができたとしても、治療を自分の判断でやめてしまう人がいます。そのほとんどは「今は何の不自由もない」からです。ただしそれは大きな間違いで、自覚症状がでてきたからでは取返しがつかないケースがほとんどです。あとで後悔しないためにも、眼科で緑内障と診断されたら医師の指示の元、定期的な眼科受診・検査・治療を忘れないように続けていきましょう。また、人間ドック・健康診断の結果で、「視神経乳頭陥凹疑い」「高眼圧」と指摘されたら緑内障の疑いがあるので、必ず眼科に受診しましょう。

結膜炎

・結膜炎について
結膜炎は眼球の周辺を覆っている粘膜(結膜)が炎症を起こす病気です。アレルギー性のものでは主に充血・かゆみが、細菌性のものでは主に目やにが症状として出ます。

・結膜炎の特徴
①充血 ②目やに ③涙目 ④かゆみ ⑤ゴロゴロ感 ⑥まぶしい ⑦まぶたが腫れるなどがあります。

一部のウイルス性の急性結膜炎は伝染性が非常に強く、短期間に集団的に発症・感染するものがあります。

・ウイルス性急性結膜炎の種類
①流行性角結膜炎「はやり目」 ②咽頭結膜熱「プール熱」 ③急性出血性結膜炎があります。

・ウイルス性急性結膜炎の治療
この病気に有効な点眼薬はありません。ウイルスに対する抵抗力をつけるため、休養を十分にとって体力をおとさないことが必要です。

・ウイルス性急性結膜炎と診断されたら
①仕事・学校・幼稚園・保育園は医師の許可があるまで休む ②手を流水や石けんでよく洗う ③タオルや洗面用具は家族のものと別にする ④人混みへ出かけない ⑤医師の許可があるまでプールに入らない

・眼科に受診された際は
他の患者さんへの二次感染を防ぐため、使用したイスや検査器具を消毒・待ち合いの場所を指定させていただきますので、ご理解・ご協力をお願いします。

 

ものもらい

・ものもらいについて
「ものもらい」には「麦粒腫(ばくりゅうし)ゅ」と「霰粒腫(さんりゅうしゅ)」の2種類があります。麦粒腫はまぶたにある分泌腺に細菌が感染して炎症を起こし、赤く腫れて痛い状態です。霰粒腫はマイボーム腺に脂肪がたまってしこりができる状態で、痛くはありませんが治るのに時間がかかります。抗菌剤の点眼や切開手術などで治療をします。

糖尿病の方へ

・糖尿病と目の関係について
日本では糖尿病の可能性がある人は、糖尿病予備軍を含めると1000万人以上いると言われています。糖尿病は血糖値が高い状態がつづくことにより全身の血管の壁が傷んで、破れたり詰まったりする病気です。目におこる糖尿病網膜症は、糖尿病の3大合併症の1つです。日本の失明原因第2位で毎年全国で約2~3千人が糖尿病網膜症で失明しています。目の奥には網膜という神経の膜があり、多くの毛細血管があります。細い血管は糖尿病によって傷みやすく、詰まりやすくなります。その状態が長くつづくと、出血・ものがゆがんで見える・視力が落ちるなどの症状が出ます。

糖尿病網膜症の最大の特徴は初期段階では目に見にくいなどの自覚症状が全くないことです。そのため、ほとんどの方は不自由がないので眼科を受診する必要性がないと判断してしまいます。ただし問題なのが目に自覚症状が出てからでは治療が難しくなる点です。一度低下した視力は、メガネ・薬・手術などで戻すことは困難です。糖尿病網膜症が進行すると、レーザー治療や手術を繰り返す必要性が出てきます。精神的にも金銭的にも負担が増えてしまいます。

内科で糖尿病と診断された場合は、必ず眼科に受診してください。受診する際には、血糖値やHbA1cの値を確認しますので、値がわかる糖尿病手帳や採血検査の結果を持参しましょう。大切なことは見にくいなどの自覚症状がなくても定期的に眼科に受診して検査・診察を受けることです。症状がないのに定期通院したり治療を受けたりすることは納得できないかも知れませんが、進行してからでは取返しがつかなくなることを忘れないでください。

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