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目の健康とサプリメント

サプリメント1(ビタミンC)

サプリメント
人が得る情報の約80%は眼から入ってきます。私たちの周りには、テレビ、雑誌、パソコン、携帯電話など、生活に欠くことのできない、眼から入ってくる情報源があふれています。このために現代人は以前に増して目を酷使し、つかれ眼、頭痛、ドライアイといった症状に悩む方が増えています。これらの辛い状況を改善するには、生活サイクルや食生活を変えていくことも大切ですが、多忙で規則正しくバランスのよい食生活をすることが難しい方々には、サプリメントを利用することも一つの方法です。

サプリメントとは、食事で摂取しきれなかった栄養素を補助する食品の総称です。サプリメント(Supplement)「補う」「追加する」という言葉が示すとおり、あくまでも薬ではなく、医師の処方箋がなくても薬局やコンビニで簡単に手に入れることができる栄養補助食品です。例えば、ビタミン、ミネラルなどがサプリメントの代表です。これらのサプリメントをうまく利用することは、眼のつらい症状を改善する可能性があるばかりでなく、体調を整えて健康のレベルを向上させ、さらにはいつまでも若々しく生き生きと過ごすための補助の役割も果たします。

医療制度の改革で医療負担が増加し、病院にかかることが家計に響く傾向がある中で「自分の健康は自分の責任で守る」という意識が高まり、サプリメントの必要性が注目されています。正しい知識と効果的な活用方法を知って有効にサプリメントを利用しましょう(現在病院などから投薬を受けている方がサプリメントを利用される際には主治医とご相談ください。)私は眼科医ですので、眼に効果があるサプリメントを中心に紹介していこうと思います。
サプリメントを飲んでみよう
今回は先ず皆さんになじみのあるビタミンCを取り上げてみました。眼の中では血液の変わりに「房水」という透明の液体が流れていて、酵素や栄養素を供給しています。この房水の成分はおおよそ血液と同じですが、房水中のビタミンCの濃度だけは血液中の約50倍あります。これは眼が常に大量のビタミンCを必要としており、不足していることが眼に悪影響を及ぼすことを意味しています。

私が大学病院で白内障の研究をしていた際にもビタミンCの不足が白内障の進行に影響していることが分かりました。ビタミンCの作用を理解して眼の健康を維持しましょう。
ビタミンCのはたらき
  • 物を見る細胞(網膜)水晶体などの老化を防ぎ視力を維持します。
  • 皮膚などを構成するコラーゲンの生成をたすけ美肌を保ちます。
  • 白血球のはたらきを助けて免疫力を高めます。
  • 抗ストレスホルモン、アドレナリンの生成を助けます。
  • 発がん性物質の生成を阻害します。
この他にも色々な働きを持つビタミンCですが、体内ではストレスなどの影響を受けて壊れやすく、忙しくて不規則な生活を強いられている方は慢性的にビタミンCが不足している可能性が高いと言えます。一日2~3回に分け、500~1000mg程度を目安として摂取することが効果的でしょう。

特に以下のような環境にある方は風邪を引きやすい、ストレスがたまりやすい、などの原因となりますので、ビタミンCの摂取をお勧めします。
ビタミンCが不足する環境
  • 直射日光、紫外線がビタミンCの消費を増加します。
  • タバコ、1本の喫煙で25mgのビタミンCを消費します。
  • お酒、アルコールがビタミンCの吸収をさまたげます。
  • ストレス、抗ストレスホルモン、アドレナリンの生成が増加して、ビタミンCの消費も増加します。
  • 激しい運動、ビタミンCは水に溶けやすいため汗ともに体外へ流れ出してしまいます。(過剰に摂取しても自然に体外へ出てしまいます)
  • 外食、ビタミンCを多く含んでいる野菜や果物の摂取が難しくなります。
もちろん私たちは食事からビタミンCを摂取することも可能です。厚生労働省が健康の維持と生活習慣病予防の基準として定めているビタミンCの一日所要量 100mgを食事から摂ろうとするなら、以下の食品があげられます。ただし、加熱などによってビタミンCは分解されてしまいます。
  • パセリ 約一束  パセリ100gあたりビタミンC120mg
  • イチゴ 約10個 イチゴ100gあたりビタミンC62mg
  • オレンジ 約1個 オレンジ100gあたりビタミンC60mg
  • 大根 約5分の1本 大根100gあたりビタミンC53mg
  • トマト 約4個 トマト100gあたりビタミンC15mg
(この記事は尾張エリア生活文化情報誌「Oha Two!(おはツゥ!)」2003年7月号に掲載されたものです)

サプリメント2(ビタミンE)

眼の健康とサプリメント
サプリメント
私たちのまわりにはテレビ、雑誌、パソコン、携帯電話など、眼から入ってくる情報源があふれています。このために現代人は目を酷使し、つかれ眼、頭痛、ドライアイといったつらい症状に悩む方が増えています。
これらのつらい症状を改善するには生活サイクルや食生活を変えてゆくことも大切ですが、忙しいために、規則正しくバランスのよい食生活をすることが難しい方々にはサプリメントを利用することもひとつの方法です。
たとえばビタミン、ミネラルなどはサプリメントの代表です。

医療制度の改革で医療負担割合が増加し、病院にかかることが家計に響く傾向にある中で「自分の健康は自分の責任で守ってゆく」という意識が高まり、サプリメントの必要性が注目されてきています。正しい知識と効果的な活用方法を知って有効にサプリメントを利用しましょう(現在、病院などから投薬を受けている方がサプリメントを利用される際には主治医と御相談下さい)。

今回は「若返りのビタミン」ビタミンEを紹介します。
若返りのビタミン「ビタミンE」で心も体もリフレッシュ!
人間の体も鉄がサビたり、食べ物が腐ったりするように時間がたつにつれて「酸化」すなわち「老化」してゆきます。ビタミンEは活性酸素などによる老化をくいとめる抗酸化作用を持つビタミンとして知られています。

老化の代表である動脈硬化は酸化されたコレステロールが血管の壁について血液の流れを妨げ、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす恐ろしい状態ですが、ビタミンEがこれらの病気の予防に役立つことはアメリカをはじめとする世界中の研究者の実験によって証明されています。以前は高脂血症の治療薬としてビタミンEが第1選択薬でした。わたしも大学病院で眼の老化のひとつである白内障の進行がビタミンEによって抑えることができることを研究してきました。ビタミンEの作用を理解して眼の健康、からだの健康を維持しましょう。
女性の味方、ビタミンE
ビタミンEは欠乏するとねずみが不妊症になることがきっかけで発見された、生殖ホルモンの代謝と関係の深い物質です。閉経後の女性におこるつらい更年期障害の時期にはビタミンEの血中濃度が減少しており、ビタミンEを十分に補給することでこれらの動悸、めまい、不眠などの症状を軽減できることが知られています。

ホルモンの分泌を整えることによって月経時の不安感や生理痛、生理不順も改善します。男性においても精子の数や運動量を増加させ精力を高める効果があるといわれています。また皮膚の末梢血管を拡大して血行を促し、全身の血液循環をよくするはたらきもあり、冷え性、肌のしみ、たるみの改善に効果があります。
けがや手術後の傷跡を目立たなくする美肌効果もあり化粧品の中にもビタミンEを配合されているものが増えてきているようです。
眼の周りの血流も増加して眼精疲労にも効果があると考えられています。
ビタミンEを飲んでみよう
先回お話したビタミンCとビタミンEはたいへん相性の良いサプリメントの組み合わせで、一度働いて失われたお互いの効果を復活させておぎない合う作用を待っています。1日2~3回に分けてビタミンCを500~1000mg、ビタミンEを300mg程度摂取することがより効果的でしょう。ビタミンEを分類するとトコフェロールとトコトリエノールがあり、それぞれにα、β、γ、δがあって合計8種類あります。このうちで最も効果の強いものがα-トコフェロールで多くのサプリメントにはα-トコフェロールが含まれています。

サプリメントの表示の中にはこれらの科学名で書かれているものもありますが、ビタミンEと同じ物質であると理解していただいてよいと思います。市販されているサプリメントの中にはあらかじめビタミンCとEがひとつ配合されているものもあり便利かもしれません。

もちろん私たちは食事からビタミンEを摂取することも可能です。厚生労働省が健康の維持と生活習慣病予防の基準として定めているビタミンEの1日所要量10mgを食事からとろうとすると以下の食品があげられます。ビタミンEは脂溶性ビタミンといって油分とともに摂取しないと体内に吸収されません。炒め物など油を使った料理とともに摂取すると吸収率が増します。
  • たらこ…約1腹半(たらこ100gあたりビタミンE7.1mg)
  • かぼちゃ…約200g(かぼちゃ100gあたりビタミンE5.1mg)
  • サラダ油…大さじ約4杯(サラダ油100gあたりビタミンE19mg)
  • マヨネーズ…大さじ約3杯(マヨネーズ100gあたりビタミンE17.7mg)
  • うなぎの蒲焼…約1.8串(うなぎの蒲焼100gあたりビタミンE4.9mg)
(この記事は尾張エリア生活文化情報誌「Oha Two!(おはツゥ!)」2003年8月号に掲載されたものです)

サプリメント3(CoQ-10など)

今回はコエンザイムQ-10、ブルーベリー、ビタミンAなど眼の健康に関連するサプリメントをまとめてみました。

コエンザイム Q-10(補酵素Q-10、コキューテン)CoQ-10(コキューテン)は約2年前に厚生労働省から食品として認められて、近年サプリメントの仲間入りをした抗酸化物質です。生体内のあらゆる細胞のミトコンドリアでエネルギーを作り出す際の補酵素としてはたらき、心臓、血管疾患の治療薬として使われてきました。

CoQ-10が注目されている理由は、年齢とともに体内で極端に減少する物質であるため老化や疲労と関係があると考えられているからです。
これまでにお話をしてきたビタミンC、ビタミンEとも助け合ってからだの老化を予防します。いわし、卵、ほうれん草、ブロッコリーなどに含まれます。

日本ではまだ 聞きなれないサプリメントかもしれませんが、アメリカでCoQ-10はつねにサプリメントの売り上げ上位にランキングされています。

ブルーベリー

イギリスの空軍パイロットが「ブルーベリージャムをたっぷりつけたパンを食べた日には飛行機を操縦しているときに視界がいつもより広く見える」といったことがきっかけで研究が始まったと言われています。

ブルーベリーに含まれているアントシアニン配糖体には活性酸素を除去して癌を予防するという作用も期待されています。

ビタミンA(ベータカロチン、ルテイン、リコピンなど)

ビタミンAは眼の健康に深い関係がある栄養素です。眼の奥の明るさを感じる細胞の働きに欠かすことができません。以前にはビタミンAが欠乏して暗いところでものが見えなくなる「とりめ」(夜盲症)がありましたが、栄養状態が改善した現代ではほとんど見られなくなりました。

ビタミンAにはベータカロチン、リコピンなどさまざまな種類があり、それぞれが体内で異なった役割を果たします。
ベータカロチンはニンジンに多く含まれ活性酸素を除去して癌を予防する作用、ルテインはブロッコリーに多く含まれ網膜を保護する作用、リコピンはトマトに多く含まれ心臓疾患を予防する作用がそれぞれあると考えられています。

アメリカにおける失明原因で最も重要なものに加齢性黄斑変性症 (AMD)がありますが(日本における失明原因の第1位は糖尿病による網膜症です)ルテインにこのAMDを予防するはたらきがあるとアメリカでの大規模な調査結果から明らかになりました。

日本でも眼科医が中心になってAMD予防のサプリメント販売が始まりました。

私が摂取しているサプリメント

実際に私が摂取しているサプリメントを紹介します。
  • ビタミンE:900mg(朝、昼、晩、1日3回摂取)
  • ビタミンC:1800mg(朝、昼、晩、1日3回摂取)
  • CoQ-10:100mg(朝、晩、1日2回摂取)
ビタミンEとCは複合剤として摂取しています。

(この記事は尾張エリア生活文化情報誌「Oha Two!(おはツゥ!)」2003年9月号に掲載されたものです)

このHPをごらんいただいた元藤田保健衛生大学医学部生化学教授、松澤健夫先生より「ビタミンCの摂取量が1800mg/1日は鉄と反応して、かえって酸素ラジカル発生を招くのでは?300mg/1日にとどめるのが良いのでは?」とのご指摘をいただきました。検討し、減量させていただきます。ご指摘ありがとうございました。